カレーパン先生の ブログ
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支部名人戦・支部対抗戦・シニア名人戦②
2015.03/21 (Sat)
個人戦A級、決勝戦を紹介してみる。M本さんと、M上さんの対局である。
若手同世代くらい(多分)の対決となった。
マツケンさんことM本さんは、鳥取の出身。
進学で岡山に来て以来、学生強豪としても鳴らした。
現在は卒業して社会人となっている模様だが、相変わらず安定した成績を収めている。
M上さんは、元奨励会員。
昨年から仕事の関係で岡山に赴任されている模様。
アマ名人戦を始め、各大会での活躍が目立っている。

(1図)
両者とも、居飛車党と見受ける。
矢倉模様、後手が急戦の駒組でやや変化球か。
ただ、プロのタイトル戦でも出現した形であり、後手としては有力な指し方という見解なのだろう。
1図からは▲5五同歩△同角▲2五歩△7三角▲2四歩△同歩▲同飛と進む。
後手は、先手の飛先歩交換を甘受する指し方を採用した。

(2図)
本局以外にも、団体戦の決勝戦3局もほぼ同時進行で行われていた。
私は、団体戦もちょくちょく見物に行ったので、本局にずっと張り付いて見ていたわけではない。
なので本局、さすがに途中の手順がわからないことにあいなった。
というわけで、今回は棋譜を携帯カメラで撮影し、メモリーカードに保存、あとからPCで拡大して見るという作戦を採用した。
記憶に頼らず、記録に頼ったのである。
普段は自分の記憶のみが頼りで、怪しいことも若干あるが、今回は指し手、局面、共に「間違いない」という安心感が絶大である。
話が脱線するが、自分の将棋でも他人の将棋でも、あとから記録しようとする場合、私にとって大きな注意点は2つと考えている。
①先手と後手を間違えないこと。
これは当然である。初歩的なことだが、おろそかにはできない。
私も初期の頃は、よくわからなくなっていたので、先後だけはメモして帰っていたことを思い出す。
②仕掛けの局面を正確に覚えること。
駒組の手順は結構いい加減というか、手順前後して覚えていても、大きな影響はない。
しかし、駒がぶつかる局面は手数だけ合わせてでも正確に作る必要がある。
これが出来れば一安心。
駒がぶつかってから終盤に向けては、指し手の意味の必然性が増していく。
余程のことがなければ、仕掛け以降の手順は覚えているものである。
2図から、△3六歩の軽手が飛んできた。
なるほど、▲同歩は△1九角成でひどいから、取るなら▲同飛だが、これも△3八歩で困るのかな。
本譜は▲4六歩△同角▲3六飛△7三角▲8八玉という手順。
苦心の受けという感じがする。
形勢は難しいながら、後手やや良しか。

(3図)
3図。9筋のアドバンテージ、玉形、歩の数など考慮して、形勢はやはり後手が良さそう。
先手が狙われた右桂を端に跳ね、▲2五桂の活用を目指したところ。
それが実現すればおもしろいのだが…、ここでの後手の指し手は手厚かった。
3図から、△3四銀打。
飛車取りの先手で▲2五桂の跳ねを防いでおり、実に味良しミチオ先生だ。(ダジャレ王より勝手に拝借。)
以下は、▲3六飛△1六歩▲2五銀△4五銀▲2六飛△6二角▲2九飛という展開。
この後、少し駒得にもなり、後手のペースで終盤戦へと進んでいった。(続く)
