カレーパン先生の ブログ
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アマ竜王戦岡山県予選⑦
2014.04/23 (Wed)
場所を名人記念館に移しての決勝戦。脚付きの盤と、ツゲ駒が準備された。
観戦者は7名くらいだったか、グッと減ってしまい寂しい。
私も、遠方から来ているし、翌日も仕事が早い。
「帰ろうか。」ともチラッと思ったが、せっかくなので最後まで見ることにした。
マツケンさんの先手。
▲7六歩△3四歩▲6六歩△5四歩▲6八銀△3三角というオープニング。
はて、この両者居飛車党ではなかったのか?
▲6七銀△6二銀▲5六歩△5三銀▲4八銀…。
やはり、相居飛車にはなったが、見たことのない手順。
お互いに手の内を知っている、両者ならではの駆け引きがあった模様。
力戦と言ってよいだろう。
(1図)
1図。まずは壁銀を直して△3三銀とするのが、本筋で第一感。
以下▲3四歩に△2四銀▲同銀△同歩▲3五銀△2三銀…などとして、3筋をめぐる攻防になるのかな、などと盤側で読んでいた。
しかし、感想戦で「その筋ならまだありがたい。本譜の方がいや。やってこられて困ると思った。」とマツケン氏。
本譜の展開とは、1図以下△3四歩▲同銀△4六角である。
へー。そういうものか。
だまっていても▲3四銀とぶつけてきそうな形であり、一歩与えてまでやる筋ではないのかな?などと思ったが…。
両者の読み筋はピッタリ合っているようだ。
(2図)
2図。ここで▲3七歩と指した。渋い。
こう指すようでは、先手がいかにも辛そうだ。
しかし、この▲3七歩を皮切りに、以降先手は随所に辛抱の手を散りばめていく。
やや苦しめの形勢ながら、決め手を与えない粘り強い指しまわし。
これが、大熱戦の好局を生み出すことになる。
(3図)
3図で▲4七歩。
これは、よくぞ打ったな、という一着。
なかなかできない辛抱である。