カレーパン先生の ブログ
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第18回岡山県こども将棋教室交流戦⑦
2019.02/18 (Mon)
局面は進み、下図となった。△7六角と打てば▲8八玉の一手、そこで△8六飛があり簡単かなと思っていたら…。
本譜は△7六銀▲9八玉△9七金。
ほー、贅沢な寄せですな。


上図(=投了図)は、△9七金以下▲8九玉△8八歩▲同銀△6九飛▲7九桂△8八金▲同玉△8七銀打▲同桂△7九角▲9八玉△8九角▲同玉△9七角成という手順で進んだモノ。
持駒に歩しか余らない順。
詰将棋の問題並みに持駒を浪費しての収束ではあるが、着手は全てノータイムであり、読み切りだったと思われる。
苦しい将棋だったが、見事な逆転勝利。
S石君が、全勝で優勝に花を添えたのであった。(完)
第18回岡山県こども将棋教室交流戦⑥
2019.02/06 (Wed)
お互いに秒読みの中、局面は進み下図となった。後手が苦戦の将棋を粘り、大熱戦である。
しかし、その戦いもここまでか、と思いながら見ていた。
後手玉に詰みが生じている…。

図では、▲7三竜と切る手があって、詰みである。
取れば腹金。△7四歩とか合駒しても、▲6七桂から▲8六金。
作ったようなきれいな詰み筋。
しかし…。
実戦は▲9七金と受けに廻ってしまい、完全に逆転した。
これには△7七金からいきなり詰みもあったが、本譜は△8六歩。
手堅い寄せである。(続く)
第18回岡山県こども将棋教室交流戦⑤
2019.01/24 (Thu)
S石君の最終5回戦。「4回戦終了時、4-0がひとりで、かつ3-1が偶数の場合、3-1同士の組み合わせを優先し、4-0の選手は2-2の選手と組み合わせる。」という規定を、運営の方から事前に書面で配布されていた。
今回、4回戦終了時に4-0がS石君ひとりだけ、3-1は4名で偶数となり、まさに事前に想定されていたケースに合致した。
そこで、S石君の相手を2-2の選手の中から選ぶ作業を行い、対戦相手はN尾君に決まった。

4-0と2-2の対戦では、勢い、実力ともに4-0の選手に分がある、と見るのが自然で、私もぼんやりそんな風に思っていた。
ところが、実際にはそんな単純なモノではなかった。
この将棋はN尾君の指し回しが素晴らしく、上図ではN尾君の優勢、いや、勝勢と言っても良い形勢だろう。
先手玉は薄いが、飛車角が受けによく利いており、見た目以上に安全である。
私は、S級のレベルの高さを改めて実感しながら、観戦していた。
また、実はこの後私は、対局が終わった選手と指導対局3面指しを行うのであるが、S級の選手も含めて15名くらい対局した中で唯一平手で黒星を喫したのがこのN尾君であり、S級のレベルをさらに身をもって体感するのであった。
まぁ、S級に出るような選手に対して、私の実力では1対1でのガチンコでも危ないから、3面指しで1敗ならむしろ健闘といえるだろう、とは、私の甘い自己分析。
さて、図では「玉は下段に落とせ」の▲6一銀で決まっている、と思いながら見ていた。
しかし、本譜は▲5三銀成△同銀▲4一銀としたため、△6三玉とされて、「中段玉寄せにくし」の可能性が出てきたのであった。(続く)
第18回岡山県こども将棋教室交流戦④
2019.01/10 (Thu)
明けましておめでとうございます。遅くなりましたが、新年のごあいさつを。
今年もよろしくお願いいたします。
局面は進み、4図となった。
先手が着実にリードを広げて、どう決めるか、という段階。
いろいろ考えられるが、先手は鋭い一着を放った。

(4図)
4図から▲5三角。
痛烈な一手で、後手防戦不能に。
以下、幾ばくもなく終局した。
これで、S石君が4連勝となり、優勝に向けて大きく前進した。(続く)
第18回岡山県こども将棋教室交流戦③
2018.12/30 (Sun)
局面は進み、3図となった。
(3図)
先手が的確に攻めて、着実にポイントを上げている。
方針が分かりやすいのも、時間の短い将棋では大きな利であろう。
後手も2枚の桂をさばいて懸命の追い上げ。
3図から、△5七桂左成▲同銀△同桂成▲同角△4五銀と、目障りなと金の素を除去しに行った。
しかし、以下▲3八飛△3四銀に▲2六桂とされて、△3三歩▲3四桂△同歩で後手の桂損となっては、面白くなかったか。
本譜のこの順は、ちょっと、後手の指し方がおとなしい気もする…。
3図では、私なら△5七桂右成と右の桂から成って行きたいな、と思いながら観戦していた。
以下▲5七同銀△6五歩▲7七角△5七桂成は、手順としては後手がうまく行った形であろう。
ただ、形勢はどうかというと、直後に▲3三歩成で「後手自信なし」ではある。
以下△7三角と△6二銀の2手が指せれば、飛車の呼吸が楽になるのだけれど、それは許してくれそうもない。
3図からの△5七桂右成には、▲4五銀と元の桂を外す変化もありそう。
△4五同歩▲5七角には△3五歩▲同角△3四飛で、一見、本譜よりも後手は歩の除去の仕方が良い感じであるが、この場合6一の銀が浮いているので、▲6二角成と踏み込まれて…これは後手アウト。
すると、△5七桂右成▲4五銀△同歩▲5七角には△4七銀と寝技に行く手が有力か。
これなら、4五歩で角道が開いているのが、後手にとって都合が良い。
先手に正しく指されると後手苦しいとは思うが、ただ、3図では紛れを求めて右の桂を成るべきだったかな、と思う。(続く)
